バスケットシューズをはじめ、ランニングシューズやスニーカーなどシューズがありますが、その根本となる「シューズの構造」について解説します。
ここではもちろんバスケットシューズを中心に解説します
シューズの部位名称
基本的には、アッパー・ミッドソール・アウトソールの3つで成り立っています。
付属のパーツとして、シューレースやヒールカップなどもあります。
それぞれのパーツの役割について、順々に解説していきます。
アッパーの役割
アッパーの一番大きな役割としては、足とシューズのフィット感を出すことです。
特にスポーツシューズの場合、シューズと足が合っていない(必要以上に隙間がある)と力をロスしてしまいます。
それでは自分の力を最大限発揮することができなくなってしまいます。
そのため、各シューズメーカーはアッパーの素材や構造を変えて、より履く人の足に合うように工夫がなされています。
アッパーの構造の中で割と見過ごされてしまっている部分が、アッパーの横あたりにあたるサドルと呼ばれる部分です。
このサドルと呼ばれる部分にはメーカーのロゴが入っていますが、ただのロゴではなくそれが足とのフィット感を出すための重要な役割になっています。
ロゴ部分だけアッパーとは違う硬いパーツが使われていると思いますが、ここにパーツが使われていることでフィット感が高められるようになっています。(画像ではアシックスやアディダスのシューズ)
ナイキの場合は少し違い、そのサドルと呼ばれる部分にフライワイヤーという繊維状のものを使っていたりします。(上の画像のスウィッシュロゴの後ろにうっすらと見えているもの)
また、アッパーと合わせてヒールカップもフィット感を出すために重要なパーツです。
シューズのかかと部分にプラスティック状のパーツを入れることでかかとの収まりを良くし、足とのフィット感を出すことができます。
左のシューズ(asics GELHOOP)のようにかかとに内臓されているタイプもあれば、右のNIKEシューズのようにTPUのパーツが外付けされているタイプもあります。
ただ、パーツがついていても見せかけだけで全くかかとをサポートしてくれていないものもあるので、指で挟んで硬さをチェックすることが重要です。
アッパーの素材としては、天然の皮を使用したものや、ナイロンなどの合成素材、スポーツシューズではそれをメッシュ状にしたものなどが使われます。
アッパー素材の役割として、フィット感の他に重要なポイントとして、シューズの通気性も挙げられます。
アッパーの素材によってシューズの通気性・軽量性が変わってきます。
こちらは詳細を別記事にて解説します。
ミッドソールの役割
アッパーとアウトソールとの間に設置される素材で、 クッション材 と言われています。
(最近のNIKEシューズでは、ミッドソールが設置されていないものも発売されています)
1970年代まではゴムスポンジの素材が主流でした。
その後、EVA と ポリウレタン系の素材が台頭してきます。
EVAは エチレン・ビニール・アセテート の頭文字で、素材の軽さと形を自在に変形できることが特徴です。
ポリウレタン系のソールは、反発力に特徴があるとの、劣化が少なく耐久性が良いと言われています。
多くのメーカーはEVAをさらに改良した独自の素材をシューズに搭載しています。
(一部アディダスのシューズでポリウレタン系の素材を使用しています)
クッション材と一言で言っても、衝撃吸収性・反発性の2つの意味があります。
着地した際の衝撃を和らげる衝撃吸収と、走る時・飛ぶ時に力を出す反発性との2つ役割があり、シューズ、メーカーによって特徴が違ってきます。
その各ブランドクッション材に関しても別記事で解説していきます。
アウトソールの役割
地面と設置する部分で、グリップ性をはじめとして競技さまざまな動きに対応した形状になっています。
素材はミッドソールと同じEVA素材やゴムが使われていることが多いです。
(バスケットボールシューズ は室内用シューズなので、アウトソールはゴム素材がほとんどです)
素材だけではなく、よりストップできるようにだったり、足がスムーズに運べるようにだったりと形状(意匠)の違いがあります。
アウトソールの違いこちらの記事で解説します。
ぜひシューズを見る際の参考にしてください。