ミッドソール・クッション材の素材について

シューズ選びの基本
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アッパーとアウトソール の間に入るパーツで、主にクッション(衝撃吸収・反発)性の役割を担います。

ミッドソールはEVAという合成素材を各メーカーごとに改良して使用していることが多いです。

そしてこのミッドソールはシューズの重さや硬さと大きく関係してきます。

ここではクッション性を衝撃吸収性反発性に分けて考えることが重要です。

ミッドソールを厚くしたり、衝撃吸収材を多く使用すれば衝撃吸収性能は良くなりますが、その分シューズの重量は重くなってしまいます。

ミッドソールを薄くし、シューズの軽さを追求しようと思うと衝撃吸収性を犠牲にすることになります。

また、衝撃吸収性を良くしようと思うと素材は柔らかい方が良くなります。ただ、そうなると反発性は失われてしまいます。逆もまた然りです。

シューズの軽さ・重さ、衝撃吸収の良さ、反発性の良さなどシューズによって機能はバラバラです。全ての良いとこ取りはできないので、その中で自分のバランスに合ったシューズを見つけることが重要です。

2020年5月現在使われている素材をまとめていきます。

asics

FLYTE FOAM(フライトフォーム)

アシックスの最新シューズである、GELHOOPV12 やGELBURST24 に採用されているミッドソール材です。

それまでアシックスのバッシュに採用されていたSpEVAよりも30%軽量化され、反発性・耐久性もアップしています。

SpEVA(スピーバ)

かつてまで、アシックスのバスケットシューズで主流だったミッドソール素材です。

EVAをアシックス独自で改良した素材で、EVAと比べて反発力が20%アップしている素材です。

株式会社アシックス コーポレートサイト
株式会社アシックス コーポレートサイト

ゲルバーストの前作である GELBURST23 や、現在もレディゲルフェアリー8で使用されています。

GEL(ゲル)[クッション材]

ミッドソールの中に組み込まれているクッション材です。

NIKE

ファイロン

既存のEVA素材よりも軽量性に優れているミッドソール素材です。

一般的なナイキのシューズではこの素材が使われていることが多いです。

機能性は後述するクシュロン ・ルナロンの方が良いと言われていますが、価格面で安価なため新発売のシューズにもファイロン が使われていることが多いです。

クシュロン

ファイロンが改良された素材で、クッション性(衝撃吸収性・反発性)がファイロンよりも優れており、なおかつ耐久性も良くなっています。

ルナロン

「月面の無重力状態で跳ねる宇宙飛行士から着想を得て」作られた素材で、軽量性、クッション性がより改善されています。

EVAにゴム素材(ニトリルゴム)を配合しています。ただそれでは柔らかすぎるということで、硬いファイロンの中にその素材を挟むことによって弾むようなクッション性を実現しています。
(ファイロンに内臓されていると考えると、ミッドソール素材ではなく、クッション材と言えるかもしれません)

asicsと比較される「フワフラとしたクッション性」というところで、この素材によってナイキファンが増えたような気がします。

この素材のためか人気の高かったハイパーダンク2014から採用されています。
(ただ、ハイパーダンクの廃盤によって最近はルナロンが使われているバッシュはなくなってしまいました。)

HYPER DUNK2014

リアクト

主流だったEVA素材ではなく、ポリウレタン系の素材を使用したミッドソールです。

軽量性が特徴のEVAに比べて若干重さが出てしまうものの、硬度がある分耐久性が良いのと、反発力があるのが特徴です。

バッシュでは、ハイパーダンク2017、ジョーダン スーパーフライ2017から採用されています。

リアクトの登場でルナロンはほとんど使われなくなってしまったと言って過言ではないでしょう。

しかし、そのリアクトも最近ではバッシュへの採用も少なくなってしまいました。

HYPER DUNK 2017

ZOOM AIR(ズームエア)[クッション材]

シューズの後足部(かかと部分)、前足部に設置されているクッション材で、空気の入ったパックのような形状をしています。

                       (出典:https://www.afpbb.com/articles/-/3027444?pid=14514052)

圧縮した空気を利用した独特なクッショニングシステムで、衝撃を吸収した後すばやく元の形状に戻ることで反発力も発揮してくれます。

デメリットとしては、使用中にエアのパックが破れてしまうことがあり、シューズがダメになってしまうこともよくありました。

MAX AIR(マックスエア)[クッション材]

                       (出典:NIKE公式サイト http://nike.jp/nikebiz/news/2019/09/20/2710/)

スニーカーでは「エアマックス」に代表される MAXエア です。

最近のバッシュでは「レブロンシリーズ」に使われていること多いです。
(写真のレブロン17では、MAXエアとズームエアと2層構造になってます)

外から見える作りになっているのでわかりますが、大量のエアによるクッション性が特徴です。

シューズの種類によっては、エアの層があることでミッドソールを排除してシューズを軽量化しているモデルもあります。

メーカーの人の話ですが、各ブランドで同じ量クッション材を抜き出した際の衝撃吸収の良さは「ナイキが1番」だったそうです。それだけではないですが、ナイキのシューズが高く評価されているのはそういうところにあるのかもしれません。

adidas

BOUNCE(バウンス)

PRO BOUNCE 2018 LOW

バスケットシューズをはじめ、ランニングシューズにも使われており、現在アディダスのシューズで一般的に使われている素材です。

EVAよりもクッション性(衝撃吸収性・反発性)が優れているのが特徴です。

BOOSTフォーム(ブーストフォーム)

CRAZYLIGHT BOOST 2018

ポリウレタン系素材を使用しており、発泡粒子から構成されるミッドソールです。

クッション性(衝撃吸収性・反発性)の中でも、反発性がより優れており「飛び跳ねるように」走ることができると言われています。

さらに耐久性も高いので、ゲームのラストまでクッション性がへたることがなく使い続けることができます。

ジェームズ・ハーデン、デリック・ローズなどの選手モデルで使用されていることが多かったです。

ただ、後述する「ライトストライク」という素材が出てきたので、そちらに置き換えられてしまうことが多くなってきました。

LIGHT STRIKE(ライトストライク)

HARDEN VOL. 4

EVAを改良した新素材です。

EVAと比較して約40%軽量になっていますが、BOUNCEフォームと同等の反発力を維持しています。

現状、選手モデルなどトップモデルのシューズに使用されていることが多いです。

2020年5月現在におけるミッドソール素材の説明でした。

新しい素材が出次第更新していきます。

ぜひ参考にしてください。

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